着物リメイク難しい?|洋服生地より簡単かもです
着物リメイクのワンピースになります。
左の着物から作りました。
洋裁歴は45年ほどになりますが、去年一年はこの着物のリメイクをやりました。
方法は、ユーズド着物を解き、洗い、スチームをかけて干して又スチームをかけていよいよ裁断を行うという手順になります。
一針一針手縫いで縫い上げる和裁の技術は、ミシンのメインの洋裁師にとっては、考えられぬほどの苦労を感じました。その着物を解いて洋服にするって、ちょっと酷な思いで洋服に仕上げておりました。
ですが、やっぱり売りに出しているのだから、また洋服になって喜んでる人も沢山いるのだからと、そう思いつつも、なんか解いているときは複雑な思いを断ち切ることができませんでした。
ここで私の気持ちは別にして、着物のリメイクの方法をお伝えしたいと思います。
「裁断前の準備」
①古着物を用意します。リッパ―という糸切を使って解きます。手順は両袖→袖→共襟→襟→おくみ→前見ごろ後身頃 をほどき、胴裏も外します。八掛は利用してもよろしいですが、胴裏はほとんど布が薄く、縫い目が残って使えません。
②次はほどいた着物を洗います。洗剤はおしゃれ着、ウール洗いの潜在を使い、洗濯機でしっかり洗い、脱水もしっかりかけます。注意点は、この方法が使えるのは、大島紬と紬が大半です。縮緬などは生地幅が半分ぐらいになりますので、リメイクに適した物は紬と大島紬だけがよろしいかと思います。
小さな切れ端を水につけて、少し放置してアイロンをかけて縮む物は洗濯はできません。そのまま解いてお使い下さい。
只、古着物は着用していなくても、保存臭がありますので、洗うとと気持ちがいいです。
③洗った着物は、脱水機から出して(しっかり脱水してください)スチームアイロンをかけます。たっぷりのスチームと温度も高めでアイロンをかけます。この作業は反物制作のゆのしという工程をまねたものになります。
④スチームをかけた着物生地は干して乾燥させて下さい。
ここまでは古着物をリメイクしていく最初の準備段階になります。
①から④までの段階は半日以上かかると思います。この後は普通の洋裁の縫製とあまり変わりませんが、着物の生地幅は35㎝ほどしかございません。限られた布幅から生み出していく作品には今後魅了されて行かれると思います。
次は裁断・ちょっとしたコツで洋服生地と同じく作れます
洋服生地が幅110cmほどです。着物生地幅は大体35cmです。
パターン作りは洋服パターンを作成します。
着物生地の上にパターンを置いたら、当然パターンがはみ出します。で、はみ出したパターン部分を切ります。
切ったパターンは布目方向を書き記し、又本体のパターンのどの部分と合体するのかパズルのように同じ印を付けておきます。
小さい方のパターンを別の部分で裁断し、それぞれ縫うときに合体させます。
こちらのデザインもたくさん剥いだので、こうして2ピースができたわけです。
このように着物の生地は幅が狭いから作成が楽しいです。
可能性を引き出してくれます。従来の洋裁の概念を覆してくれることも多々・・・慣れると洋裁よりも楽かも・・・
付け加えますと、扱う着物は大島紬、紬がいいです。これは縮ませんからー
まとめ
- 着物リメイクは可能性が多い
- 着物素材は丈夫ではぎ合せに向いている
- チャレンジ精神の強い人に向いている着物リメイク
- 本当は洋裁よりも楽です